北陸旅行記-2日目-②(山中温泉~加佐の岬)
東尋坊を後にして、次に向かったのは山中温泉だ。
私が泊っている山代温泉の少し先にある。
あやとりはし。
あやとりをしているような形の橋だった。
あやとりはしから鶴仙渓(かくせんけい)へ。
鶴仙渓の遊歩道を散歩していると、さきほど東尋坊で見かけたカップルとすれ違った。
東尋坊から山中温泉はけっこう距離があるので、このルートで回るのは私のような物好きだけだと思っていた。
少し気まずかったけど、同じ趣向だと思ったら嬉しく感じた。
こおろぎ橋。
ずっと虫のコオロギかと思ってたけど、違ったようだ。
地図を見て気づいたことだけど、この辺りの地名がこおろぎというらしい。
温泉街を散歩した後、栢野の大杉を見に車を走らせた。
栢野の大杉は別名「天覧の大杉」と呼ばれている。
樹齢2300年ともいわれている、人気のパワースポット。
2300年も生きていたら、それはもうすごいエネルギーを蓄積しているに違いない。
深呼吸して、栢野の大杉からたくさんのパワーをもらってきた。
途中、空が晴れてきて虹が見えた。
とても大きな虹だった。
こんなに立派な虹を見るのは初めてだ。
北陸にきてずっと天気が悪かったからがっかりしていたけど、心が洗われる気がした。
次の目的地は鶴ケ滝。
例の如く、誰もいない。
木々が鬱蒼としていて、いかにも何か出てきそうな神々しい雰囲気。
怖さを紛らわすように、のりのりで歌を歌いながら歩いていく。
雨で足場の悪くなった遊歩道を進み、やっと着いた先には大きな滝があった。
水量が多くて迫力がある。
ホテルに帰るには少し早かったので、加佐の岬に行く事にした。
この日、3ヶ所目のパワースポットだ。
灯台のある場所から下にくだっていくと、岬の先端に行ける細い道が出てきた。
せっかくだからと岬の先端まで行ってみると、雄大な景色が広がっていた。
風がすごく強くて吹き飛ばされそうになりながら、崖の近くまで行ってみた。
とても綺麗だった。
岬の先端に1本だけ立っている木が、強風で斜めになっていた。
ひとりで立って、立派に生きて、君は素晴らしい生命力だね。
私はその木に話しかけずにはいられなかった。